競馬徒然草(99)
―2006年の話題・回顧(1)―
1年を振り返ってみる。レースのことに限らず、様々なことがあった。印象に残るそのいくつかを取り上げてみる。
@京成杯(1月15日)にジャリスコライト優勝
1月15日に行なわれた京成杯(中山、芝2000)は、ジャリスコライト(牡3歳、藤沢和厩舎)が優勝。1番人気を裏切った暮れの朝日杯FSの雪辱を果たした。これでクラシックへ向かう関東の1番手と期待された。
A共同通信杯(2月5日)にアドマイヤムーン(牡3歳、松田博厩舎)が優勝。2着は1番人気のフサイチリシャール。昨年の最優秀2歳牡馬フサイチリシャールを破っての勝利だけに、皐月賞の最有力候補と見られた。
Bきさらぎ賞(2月12日)にドリームパスポート優勝
2月12日、京都競馬場で行なわれたきさらぎ賞(芝1800)は、1勝馬ながら2番人気に推されたドリームパスポート(牡3歳、栗東・松田博)が、重賞初制覇。クラシックへ向けて話題を盛り上げた。
C競走馬にマイクロチップ導入決まる(2月23日)
JRAは、競走馬の固体判別を目的としたマイクロチップ(MC)の導入を盛り込んだ競馬施行規定の一部改正案を了承した。MCは、固有の番号が書き込まれた集積回路(IC)チップ。英、愛、仏、豪州などではすでに導入されている。日本軽種馬登録協会、日本中央競馬会地方競馬全国協会の馬の登録に関する規則が改定され、国内で生まれた競走馬にはMCの埋め込みが必要とったことから、今回の改正となった。
D調教師8人引退(2月28日)
2月末、東西の調教師8人が引退。うち7人が定年(70歳)引退で、1人は定年より1年早く勇退。栗東では瀬戸口勉、松田正弘、大久保正陽の3調教師が定年で、清水久雄調教師が定年より1年早く勇退。美浦では加藤修甫、成宮明光、中尾せん治、古賀一隆の3調教師が定年。一方、騎手から調教師への転身は栗東の松永幹夫騎手(38)。20年のジョッキー生活にピリオドを打った。
競馬の世界にも、時の流れを見る思いがする。 (
新倉 弘人) |