2005年(平成17年)7月1日号

No.292

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お耳を拝借(136)

「でんきを消してスローな夜を」

芹澤 かずこ

  打ち水作戦、100万人のキャンドルナイトなど『楽しみながらちょっとした工夫で地球のためになることをしよう』という試みが毎年各地で行われているという記事を目にした。
 都会のアスファルトの道路は、一瞬にして目玉焼きが出来るほどギラギラの太陽で過熱されている。その道路に打ち水をして少しでも暑さを和らげようと言うのが打ち水作戦。昨年は全国で数百万人が参加して、観測地点で最大1.8度も気温が低下したとか。
 打ち水にはルールがあり、水道の水は使わず、風呂の残り湯、エアコンの室外機に溜まった水、雨水などの二次利用水と限られている。
 今年の打ち水作戦日は8月10日正午。『地球の気温を2℃下げようっ!』をキャッチフレーズに、全国いっせいに行われる予定。愛知万博の長久手会場、瀬戸会場では毎週水曜日、入場北ゲートで名古屋打ち水大作戦のメンバーが打ち水に当たると言う。
 
 一方、100万人のキャンドルナイトは、『でんきを消してスローな夜を』をキャッチフレーズに夏至と冬至の夜8時から10時までの2時間を、電気を消してローソクの明かりでひとりひとりが夫々の考えを胸にゆっくりと時間を過ごそうと言うもの。
 個人だけではなく、全国の主要施設も消灯に参加。今年は6月19日に増上寺のイベントに集まった人たちが東京タワーの消灯の瞬間を全員でカウントダウンしていた。それをテレビで見ていたのでは申し訳ないと、常備のローソクに火を灯してみたが、もっとたくさんの色とりどりの『キャンドル』でないと、薄暗くてどうしても戦争中の防空壕のイメージが強く、スローな夜には程遠かった。



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