2004年(平成16年)12月1日号

No.271

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お耳を拝借(115)

「ソナチアン」

芹澤 かずこ

 27日、夫が亡くなってからも何かと気を遣ってくれる弟子の奥さんからの電話が鳴った。ペ・ヨンジュンが来日して、とうとう怪我人が出たという報道を見て、韓国ツアーまで行ったくらいだから、空港やホテルにも押しかけているのではないか、と心配してくれたようです。いくらなんでもそこまでフィーバーはしていませんが、傍目にはそう危なっかしく見えるのでしょうか。
 今回のツアーも「冬のソナタの舞台を訪ねる5日間の旅」で、行く前に「ヨン様によろしく」と会う人毎にからかわれましたが、ロケ地をめぐるだけの旅というのはどうも信じ難いようでした。もっとも、同じころにソウルのロッテホテルで行われた写真展の日程に合わせた「写真展ツアー」というのもあって、日本から800名が参加したというのですから、間違われても仕方がないかもしれません。
 「冬のソナタ」の醸し出す、あの何とも切なく優しい世界を、こよなく愛するファンを「ソナチアン」と言われていますが、ソナチアンにも穏健派と行動派があるように思います。どちらかというと普段は前者に属しますが、時と場合によっては後者に転じることもあるのだと身を持って知りました。それは、ガイドさんからソウル市内の案内の中にペ・ヨンジュンの事務所にも立ち寄るので、出したい人はホテルの便箋を使って手紙を書くといいと言われて、その夜せっせとファンレターを書いたのです。そして翌日、万が一でも会えるチャンスに恵まれるかも知れないとワクワクしながら、事務所の前に設置された赤いポストに手紙を投函してきました。日本を発つ前には思ってもみなかった行動ですから、やはり危なっかしい部類かなぁ・・・。



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