最近、物忘れが多くなったので、何でもメモをとるか、新聞や雑誌を切り抜くかして取って置く事にしています。原稿のネタに困って、その切抜きを整理したところ、2月18日付けの毎日新聞夕刊の文化のページを見つけました。時実新子の川柳サロンに、「包丁がよく切れるわと妻の声」という静岡県浜松市の男性の入選句がありました。選者の時実新子さんの解説がなんとも言えず面白く、「ハハハ、どうして「ぎくっ」となさるのかしら。奥さんは『あなたが研いでくれた包丁、よく切れるわ、ありがとう』と言われただけよ。ははん、スネにキズ持つ身。今も遠くの彼女のこと思ってらしたのね。かくしてもだめです、ハハハ」というものでした。
それを読んで思わずクスリとし、はるか昔のことを思い出したのです。それまで使っていた小ぶりの冷蔵庫が故障して、子供たちも大きくなったことだしと、前々から欲しかった大型の冷蔵庫に買い換えたことがありました。配達されたその冷蔵庫を見た夫は、思わず手にしていた新聞を私に見せまいと隠したのです。
何故って、その新聞には、「酒癖の悪い警察官が、妻と実の母親に殺されてバラバラにされたうえに、冷蔵庫に隠されていた」という記事が載っていたからなのです。その時も大笑いしましたが、いま思い出しても笑いを禁じえません。
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