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花ある風景 「五感の庭」のある施設 並木 徹
ことしの4月10日にオープンした秋田県鷹巣町の在宅複合型施設「ケアタウンたかのす」に「感覚の庭」がある。今後も樹木や草花をいっぱい植えて、高齢者の「憩いの場」となるよう作業をすすめている。 「感覚の庭」は、痴呆症の高齢者たちが五感を刺激することで、機能回復をはかるためのものである。デンマークではすでに実施ずみで大変効果的だという。 たしかに、草花は人を慰めだけでなく、何らかの刺激を与え、人を活性化する。ものの本によれば、スイートピーには「感情のぶれをもどす働き」があるそうだ。また森林浴という言葉もある。緑なす花に埋もれた「感覚の庭」が果たす役割を、大いに期待してよい。 羽田澄子監督、ドキュメント映画、続住民が選択した町の福祉「問題は これから です」(自由工房作品 16ミリ 125分)に、「感覚の庭」が紹介されている。前作の「住人が選択した町の福祉」(1997年1月)とともに、「民主主義を土台にしなければ本当の福祉は築けない」(羽田さんの言葉)を痛感した。 このページについてのお問い合わせは次の宛先までお願いします。www@hb-arts.co.jp |