新山 恭子 |
7月20日号から当分の間、「夢の一口メモ」をお送りします。
恋愛という体験は、心理的に変性される性質を持っています。はまってしまうと、理性では思うようにいかず、抜けることが難しいものです。これは、私たちの無意識が深くかかわっているからで、頭ではなかなかコントロールできないからです。私たちの内面にいつの間にかさまざまな情報から、その時々の異性のイメージが作り上げられ、このイメージを実際に体現している異性に出会うと「フックがかかる」と言って、はまってしまう訳です。恋愛は幻想なので、もってせいぜい2年ほどですが、そのとき相手に合わせて作り上げた、行動や発想といった自分のワク組は確実に広がっており、異性との深いかかわりで、自分と違う性の持つ特質を得ている訳です。
私はいつも若い人にたくさんの恋愛をするように勧めています。しかし、自分の持つイメージとピッタリの人と恋愛に落ちるのですから、このイメージが幼稚だと、当然未成熟な人とはまってしまいます。素敵な異性との恋愛に出会には、この自分のイメージを、いろいろな体験を通して洗練して育てておく必要があるでしょう。夢の中や、本、映画、人との出会いを通じて、自分のイメージを育ててみてはいかがでしょうか。