夢の一口メモ(三)

新山 恭子

 7月20日号から当分の間、「夢の一口メモ」をお送りします。

 恋愛という体験は、心理的に変性される性質を持っています。はまってしまうと、理性では思うようにいかず、抜けることが難しいものです。これは、私たちの無意識が深くかかわっているからで、頭ではなかなかコントロールできないからです。私たちの内面にいつの間にかさまざまな情報から、その時々の異性のイメージが作り上げられ、このイメージを実際に体現している異性に出会うと「フックがかかる」と言って、はまってしまう訳です。恋愛は幻想なので、もってせいぜい2年ほどですが、そのとき相手に合わせて作り上げた、行動や発想といった自分のワク組は確実に広がっており、異性との深いかかわりで、自分と違う性の持つ特質を得ている訳です。

 私はいつも若い人にたくさんの恋愛をするように勧めています。しかし、自分の持つイメージとピッタリの人と恋愛に落ちるのですから、このイメージが幼稚だと、当然未成熟な人とはまってしまいます。素敵な異性との恋愛に出会には、この自分のイメージを、いろいろな体験を通して洗練して育てておく必要があるでしょう。夢の中や、本、映画、人との出会いを通じて、自分のイメージを育ててみてはいかがでしょうか。


 ★新山 恭子(にいやま・きょうこ)1948年(昭23)12月21日、東京都生まれ。東亜国内航空(現JAS)客室乗務員として勤務した後、秋山さと子氏に師事しユング心理学を研究。現在は産能大学経営開発本委嘱講師を務めるかたわら、ドリームコンサルタントとして講演、研修などで活躍。ラジオ日本「新山恭子のドリームトーク〜夢はあなたへのメッセージ〜」(日曜後5:35)のパーソナリティーとして出演。 


 読者の皆さんの夢を募集します みた夢の話を手紙かはがきにできるだけ詳しく書いて、郵便番号、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を記入のうえ、〒104東京都中央区銀座1-5-13仰秀ビル6F 一ツ橋アーツ「ドリームトーク」係へ。電子メールの応募も受け付けます。

このページについてのお問い合わせは次の宛先までお願いします。
www@hb-arts.co.jp