大きなクモやダニが夢に登場!
さて、今回、夢の中に登場するのはクモやダニです。クモはこれから夏に向けて家の中に突然現れてびっくりさせられることがありますね。さて、そんな虫たちはいったい夢の中で何を語りかけているのでしょうか?
夢の相談者は静岡市のY・Nさん。31才、女性、共働きの方です。
- Nさん :『私の見た夢はとても気持ちの悪い夢でした。自分の家で、夫と横になってテレビを見ながらくつろいでいると、大きなクモ(体長20センチぐらい)が、足元の先1メートルぐらいの所にいました。私はクモが大嫌いで、横にいる夫の肩をそっと叩いて「ねえ、クモ、クモがいる。ほら」クモに気付かれないように小さな声で言うのですが、夫は聞く耳を持たずテレビを見ています』
- 新山さん:『Y・Nさんの夢の主人公はクモやダニのような小さな虫です。「気持ち悪かった」と夢の中で感じている点に注目します。「気持ち悪い」「不愉快だ」という状態を内側の自分が、夢を通じて送ってきていると考えられます。彼女が嫌いなクモやダニを登場させて演じさせている訳です。最初の夢で、ご主人とテレビを見てくつろいでいる時に、大きなクモが出てきますが、ご主人は意に介しません。夢の中のご主人は、Y・Nさんが自分の中の男性性である理論性、思考性といった機能とコミュニケーションが取れていない心理状態を表しています。一方で、Y・Nさんの日常でこういった「スジを通す」「判断する」といった部分を使う場がないとも考えられます。クモという虫は、自分の出した糸で大きく巣を作ります。網の目のような巣に獲物が引っ掛かり、もがいて抜けられないといったイメージが連想されます。こういうイメージにも、彼女がいま置かれている状態を考えるヒントがあります』
- Nさん :『Nさん 「なるほど、わかるような気がします」』
- 新山さん:『同じクモを夢に見ても、その人のクモに対する感覚の違いで解釈は違ってきます。例えば私は、クモが恐くなく、どちらかというと好きです。家の中でクモを見付けると「このクモ、いつまでいてくれるかな」と思い、いつの間にかいなくなって、寂しくなったりします。ほかの人から見ると信じられないところが、その人の個性でしょう。同じ題材の夢でも、その人の個性によって解釈が大きく違ってくる訳です』
- Nさん :『そんなものでしょうか。次の日、こんな夢を見ました。寝ている自分の枕(まくら)元にダニのような小さな虫がウジャウジャいて、頭がかゆくてかゆくてボリボリかいている。2日続きで気持ちの悪い夢を見て、毎日気にしています』
- 新山さん:『次の日の夢のダニのような虫が、頭の所にいて、かゆくてしょうがないというのも、やはり何か居心地が悪い、イライラしているなどの状況を感覚的に訴えていると思います。夢がY・Nさんが見過している、日常の小さな不安や不満を、大きなクモと小さな虫(ダニ)で驚かせたり、気付かせようとしているのでしょう。あなたにメッセージを与えているのです。そう考えれば、気をやむことはありません』
★新山 恭子(にいやま・きょうこ)1948年(昭23)12月21日、東京都生まれ。東亜国内航空(現JAS)客室乗務員として勤務した後、秋山さと子氏に師事しユング心理学を研究。現在は産能大学経営開発本委嘱講師を務めるかたわら、ドリームコンサルタントとして講演、研修などで活躍。ラジオ日本「新山恭子のドリームトーク〜夢はあなたへのメッセージ〜」(日曜後5:35)のパーソナリティーとして出演。
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