ビックリニッポン日記 (4)

目黒 ゴン太

 最近、大学への通学中や、アルバイトへ行く為に利用する電車に乗っていて思うのは、外国人の多さである。白人系、アジア系、アフリカ系等の様々な民族の人をたくさん見かけるようになり、日本もにわかに国際色豊かになってきた。しかし、先日、その外国人達と共存していくべき日本人の態度が少し心配になるような体験をした。

 それは、いつものように大学から帰宅する途中の電車に乗っていた時である。1人の私の大学の知り合いが、後から乗ってきて、普通に会話をし始めて、私の隣りには、東南アジア系の男性が2人程立って話をしているという情況だったのだが、私の知り合いはその東南アジア系の人達に気付くと突然、隣りの車両に移ろうと言い出した。当初、私はわけがわからず、咄嗟に理由を聞いてしまった。すると、答えにただ彼らが私の隣りに居るからと言われた。私の知り合いはサラッと言ってのけたが、私は大変驚いた。それは、在日の外国人に対する差別というか偏見であると思う。

 しかし、後からこの時の事を思い出してみて、もしかすると私も留学という経験が無かったら、私の知り合いと同じような考えの元に同じような行動を取っていたかもしれない。それと言うのも、生まれてからずっと日本で暮らしていた場合、外国人、いわゆる他民族との交流は極端に少ないと思うからである。留学先のニュージーランドという国は、日本と違い単民族国家ではないし、何よりもニュージーランド以外の国から来た人々の比率が高いために、多種多様の人々が生活している。その様な訳があり、とても他の民族の人に対する対応が慣れている。だからと言って、ニュージーランドの人々に偏見や差別が全くないとは言わないが、私の知り合いの取った様な行動は取らないと思う。それはやはり、他民族と接する機会の差で違いが出ている気がする。日本人は、日本人以外の人と接し、相手をよく理解する所から始めるべきである。


                       

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