銀座一丁目新聞

安全地帯(535)

信濃太郎

権現山碑前祭今年も開く

恒例佐久市の権現山碑前祭が1泊2日の日程で開かれた。(4月20日、21日)。午後12時30分、佐久平駅集合。名古屋をはじめ首都圏から11名の同期生と同期生夫人(ほかに二世の会員ら3名)が参加。3台の車に分乗して権現山に向かう。おりから満開の桜が我々を迎える。『遥拝所跡』碑前で碑を建立した依田英房翁と亡くなった先輩・同期生たちに黙とうを捧げる。記念撮影後、しばしあたりを逍遥した。

「桜咲く紅一点の碑前祭」悠々

碑前祭の後、近くの「穂の香乃湯」の温泉で食事をとりながら懇談する。今回は紅一点・峯村康子さん(故峯村重夫君夫人・長野市在住)が出席された。これまで峯村君と何回かここを訪れたことがあるそうだ。主人亡きあと我々と交流の機会を持つ努力をされるのはうれしい。不破喜久雄君(一宮市在住)は寡黙にした律儀な方で碑前祭は皆勤、東海地方の同期生の消息を語る。初参加は林宏さん(故林照夫君長男・二世の会・防大22期)。二世の会は神保明生さん(故小高貞三郎君甥)を入れて2人の参加だ。しかも輸送を塩原真人さん(別所末一君甥)の3人で担当していただいたのには感謝のほかない。林さんは自衛隊を定年退職された後、添乗員として活躍されている。いつも参加する北海道の野俣明君が夫人を失くされたというので姿を見せなかった。元気で歌い、発言する野俣君がいないのは寂しい限りであった。梶川和男君が5月15日に開かれる「全国大会」には90人ぐらいの参加が見込まれていると話をする。

「湯の煙男同志の桜の香」悠々

その夜、軽井沢の同期生別所末一邸で第2次懇親会を開く。参加者は川井孝輔君、佐藤九州男君、霜田昭治君、牧内節男君、神保さん、林さん6人。佐藤君が今年もまた自宅で白菜などの漬け物を惣菜として持参。不参加の野俣君は北海道の名菓を送ってきた。神保さんは銘酒を持参される。邸宅の主・別所君はいまなお地域の夫人たちに「謡曲」を教え、軽井沢町の「ひとり暮らしの会」(4月25日)では議長を務めた。霜田君は週2回朝の30分、腹式呼吸の会に参加、体にもよくボケ防止にも役に立つと話をする。川井君は相変わらずあちこちを飛び回っており、家では野菜づくり、花は夫人が育てているという。牧内は兵科志望の時、「大東亜戦争は補給戦である。故に輜重兵を志望する」と言いって区隊長に「此の航空決戦下に…」と怒られた秘話を紹介する。話題はトランプ大統領、北朝鮮、英国の女性首相まで及び、いつまでも尽きなかった。
今年もまた和室に飾られてある本間雅晴中将(陸士19期・昭和21年4月3日法務死)の「竜虎親睦」の書を拝む。その和室で川井君と佐藤君が幾度となく碁を戦わせた。まさに「竜虎親睦」の図であった。

「春の夜竜虎親睦碁石打つ」悠々


(霜田昭治君撮影・権現山の桜と依田英房翁建立の『遥拝所跡』の碑)