銀座一丁目新聞

安全地帯(485)

信濃 太郎

ある中学の忘年会

大連2中(17回生)の関東地区の忘年会が開かれた(11月29日・東京・新橋亭)同級生たちはいずれも90歳前後である。5月の集まりには7名の出席者があったのに今回はわずか4名であった。うち2人がお医者さん。さすが2中健児。「医者の不養生」はしない。一人は息子に跡を譲ったがもう一人はまだ週2回も診察している。

配られた近況報告が興味深かった。「先日、大連関係の写真集を見ていて大変、懐かしくあきることなく時間がすぎました」(W君)。私はパソコンから大連2中が現在「春天大廈」と言う商業ビルに変っているコピー写真を配った。9年前、校舎は昔の儘に残っており、大連医学専門学校が使用していた。それに、最近(11月6日から9日) 大連を訪問した毎日新聞社会部時代の友人の感想文を添えた。「、開通したばかりの地下鉄に乗りました。中心部から空港まで4元(約80円)。地下鉄1号線の終点は高速鉄道の始発着駅大連北駅。ハルピンまで4時間。ドでかい駅で、南北を取り抜ける通路が幅50㍍弱、長さ300㍍ほど。サッカー場が3つも出来る大きさでした。大連2中も、満鉄本社も、ヤマトホテルも見ていません。行ったのは大連モデル芸術学校だけでした。あと足裏いや全身マッサージ。90分98元(2千円)。その学校は政府が補助金を出して全寮制でモデル(ファッション、テレビ広告などなど)を養成している。生徒700人、3年教育。今や世界中にスーパーモデルを輩出している。その校長の元ファッションモデル于梅さんはモデル10人を引率して来日した。あす(11月12日)日暮里で開く大連コレクションin日暮里のためで、われわれは現地でそのリハーサルを見てきました」。

 「今年は通院と入院が続いて年には勝てそうにもありません。子供は天使だそうですが年寄りは何と言うのか今考えているところ」(K君)。

「日本は巨大な借金で政治をやっておりますが我々の死後どうなるのでしょう」(S・K君)。確かに国の借金はGDPの2・5倍もある(1200兆円)。安倍晋三首相も「一億総活躍社会」をキャチフレーズに掲げ、5年後にはGDP600兆円にしようと悪戦苦闘の最中である。それよりも国債の暴落の方が怖い。いつもH君とともに幹事役をやっていたK君が欠席したのは残念であった。

「小生、呼吸困難・高血圧・前立腺肥大や昨今では50肩まで呼び込み病院通いが日課となっております」とあった。いつも大阪から来る貿易商のU君が膝の手術を受ける検査のため欠席となった。毎回、香港や中国の面白い話をしてくれた。会食後、近くの店でコーヒーを飲み、別れを惜しんだ。なお当日の記念写真を幹事のH君が12月1日に送ってくれた。名幹事に感謝のほかない。