銀座一丁目新聞

花ある風景(580)

並木 徹

幸福の七つの条件

亡くなった水木しげるさん(11月30日死去、享年93歳)の「幸福の7ヵ条」をまねて自分なりの「人生七つの条件」を作ってみた。水木さんの「幸福の七つの条件」は次の通りであった。

1、成功や栄誉や勝ち負けを目的にことを行ってはいけない
2、しないではいられないことをし続けなさい
3、他人との比較ではない、あくまでも自分の楽しさを追及すべし
4、好きの力を信じる
5、才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ
6、怠け者になりなさい
7、目に見えない世界を信じる

思いつくままに書く。

•仕事は時には「狂気」になってせよ。
昭和50年3月ロッキード事件が起きた。請われて社会部長になった。家庭を顧みず、寝食を忘れて事件にぶつかった。それなりの成果を上げたと自負する。考えてみればみんな「狂気」になって取材に当たった。あとは清々しいものであった。悔いはない。

•判断に迷ったら道義を取れ。
仕事の時、楽くか苦しいかと言う場合、苦の方の仕事を取る。損得の場合は損の方をとる。

•責任を果たせ。
「勇卑の差は小なり。されど責任感の差は大なり」。与えられた仕事を最後まで成し遂げるのは大切である。人からも信用される。仕事を懸命に果たしている間は何も怖くはない。責任感は死の恐怖もはねのけてしまう。

•人のために尽くせ。(一日一善)
先輩から「どんな些細なことでもよいから人のために尽くしなさい」と教えられた。つい最近も京王線の車内で同年輩の人に席を譲った。次の駅に来たら私も向かいの席に座れた。譲った相手の人が手を上げてまた感謝の意を表した。こちらも手を挙げた。『銀座一丁目新聞』も人の世のために役立っていると思うのだが・・・

•常に前向き思考を
くよくよしないことだ、人間落ち込むと、悪い遺伝子は目をさまし良い遺伝子が閉鎖される。すると体調子が狂う。そのためには常に前向き思考をして良い遺伝子を開らき、悪い遺伝子を閉鎖状態においておかなければいけない。悪い遺伝子が働くと悪性の腫瘍などが出来たりする。

•感謝の気持ちを持て
自分ひとりで生きているわけではない。多くの人に支えられて生きている。決しておごり高ぶってはならない。笑顔でありがとうと言う気持ちを忘れないことだ。

•あわてず、のんびり、ゆっくりと。
人生120年。あわててもしょうがない。あわてればつまずく恐れもある。骨折する。せっかちだと即断して怒りっぽくなったり、乱暴になったりする。人から嫌われるだけである。日は東からのぼり、西に沈む。四季は春、夏、秋、冬と巡る。悠々なるかな天地・・ここに生を受けたことを喜び感謝せざるを得ない。