銀座俳句道場 道場試合第5回決着!! 8月の兼題は 「夏の海」 「原爆忌」 「向日葵(ひまわり)」 でした。 講評:
今回は選評に代えて、ある作品を紹介したいと思います。 さて今回、「天」に道場主の作品を据えることは、私としても色々考えた。 |
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【入 選】
原爆の日やカザルスの「鳥の歌」 美沙 |
原句 カザルスの「鳥の歌」聴く原爆忌 |
夏の海レジ少年の耳飾り 小島弘子 |
ぬばたまの夜の種子降る夏の海 青木佳之 |
謙虚なる向日葵憲法第一条 青木佳之 |
番犬の居眠りてをり原爆忌 芽衣子 |
向日葵や砂に埋もれていく眠り 青木由弥子 |
テーブルの姫向日葵や予後二人 清七 |
少年のごと花言葉問う大向日葵 高木みどり |
原句 ひまわりの 花言葉問う君 少年のごと |
ひまわりの畑に行く気 今は無し 埜馳 |
【投稿句】 (順不同・赤い字は選者添削)
望郷の 想いたぎらす 夏の海 沢畠 毅
原爆忌 殴ってやりたい トルーマン
向日葵も 雨乞いしてるか お日様に
試験する 魚雷の弁を 夏の涛 清七
音楽祭 「長崎の鐘」 原爆忌
冷たくて 初め戸惑う 夏の海 葉笑
砂浜で すべて忘れる 夏の海
○再会を 約束せずに 夏の海 美原子
○家出する 勇気持ちたし 向日葵
原爆忌 その日赤児は 恋もなく 河彦
灯篭流し 生命(いのち)を燃やし 原爆忌
蝉の声 原爆忌ゆえ 永らえて
ひまわりや 畑いっぱい 夏あふれ 蒼流
○ひまわりや 暑さ吸い込み いきいきと
太陽に 向かいひまわり 屹立す
向日葵も見ず夏は過ぎ 沙羅双樹
松島を 浮かべて青き 夏の海 芽衣子
向日葵や 大任果し 帰路につく
夏の海で 泣いてばかりの モノクロ写真 堀裕子
添削 泣いてばかりのモノクロ写真夏の海
原爆忌 共に忘れない 東海村の怖さを
立秋(あき)が来て なお元気盛んな ひまわり達
○夏の海 わだつみのうた 湧きあがり 高木みどり
原爆忌 土壌学者の 祈り長く
添削 土壌学者の祈りの長く原爆忌
底知れぬ 沼の蠢き 原爆忌 小島弘子
頚細き 向日葵海を見つめおり
事の終り 枯れ向日葵の天昏く 未沙
わだかまる 一語小さし 夏の海
弱き者 屠る列島 原爆忌
○日本中テトラポットが 夏の海 埜馳
夏の海テトラポットが 威張ってる
落とされた方が悪いと原爆忌
○郷愁呼ぶ 向日葵畑 ゲームの中
○江の電の 窓いっぱいに 夏の海 ちあん
レプリカの ムンクの叫び 原爆忌
○パレットに ひまわりの色 しぼり出す
ドレスデン チャーチ再建 原爆忌 坂元宏志
層雲下 何を語るか 夏の海
旅つづく ポツダムに迎ふ 原爆忌 よし子
添削 旅つづく原爆の日をポツダムに
○夏の海 今まさに夕日はらまむとす
添削 今まさに夕日はらまむ夏の海
○向日葵は 亡父の愛せし 花なりし
原爆忌 季語となり記憶薄れゆく 青木佳之
○新宿の 歌声喫茶 原爆忌 松村竹雄
夏の海 引揚げ兵の 懺悔かな
○群生の 向日葵描く 百号大
○原爆忌 少女らの脚太かりき 青木由弥子
夏の海 言葉を忘れている真昼
○夕鐘の あの夏の海を 知るオルゴール 陽湖 (添削希望)
添削 あの夏の海を知るオルゴール夕の鐘
犠牲も民 復興も民 原爆忌
○空濃青 向日葵の列 畑境
添削 向日葵並ぶ空真青な畑境
○向日葵の 首たおれたる 台風後 古井一歩
原爆忌 黒い雨降る 忘れまじ
孫の顔 まだらに剥げた 夏の海
〈道場主の作品〉
ひまわりの 先に1945年の恋
夏の海 母子たたずむ 波の音 悠々
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