銀座一丁目新聞

花ある風景(613)

並木 徹

偕行社文化祭「写真展」を見る

上記写真2葉は友人霜田昭治君が偕行社文化祭(11月3日から6日まで)に出品した作品。この夏北海道へ家族旅行した際、撮影したもの。毎日新聞の社会部遊軍の時代、デスクから「夕刊に載せるから写真説明を書け」と写真部員がとってきた街の風景写真をしばしば書かされた。絵心のない私はその都度、苦吟した。

「美瑛の夏空」
「白雲悠々来たりてまた去る
美しき丘に佇む少年と少女
一人、ニーチェを読み
物理学究めんと、
一人、源氏物語ひも解き
天文学学ばんと語りぬ
雄大な天地旅人優しく包まなん
白雲似合う町その名は美瑛」

同行の荒木盛雄君一句作る。

「北の大地に沸き上がるりたる雲の峰」

美瑛町は面積、678 km²、人口11,313 人 (2007年)。北海道中央部・大雪山及び十勝岳連峰の麓の丘陵地にある町。 美しい丘陵地をもつ丘のまちとして、世界から多くの観光客が訪れる。アクセス―旭川から18キロ車で40分。富良野から34キロ車で50分。
「恵庭‣えこりん村」。去る年の夏、札幌の老人養護施設に入っている親友松岡暁君を恵庭に居を構える同期生野俣明君の車で訪問、しばし歓談した。それから間もなくして松岡君の訃報を聞いた。松岡君は大連2中からの親友、4年から陸士に入ったので私たちより1年先輩期であった。野俣君と松岡君はともに自衛隊に在職したことがあるので顔見知りであった。松岡君は札幌と大連とは同緯度なので気候がほぼ同じで住みよいというので札幌をついの棲家にしたといっていた。その夜は恵庭の野俣君の家に泊まった。夏の夜、コーヒーを飲みながら夫人と駆け落ちして一緒になった昔話を聞いた。そのころまだ「えこりん村」はなかった。あれば世話好きの野俣君だから必ず誘うはずである。
巨岩並ぶ草原に無心に草はむ羊の群れ。北海道ならでの風物詩。まさに一幅の絵である。
「牧原に羊二頭小六月」と荒木君は詠む。
恵庭市は札幌市のベッドタウンである。面積:295 km²、人口:68,883 人 (2013年)。広大な北海道大演習場及び陸上自衛隊3個駐屯地がある。「えこりん村」はエコロジーテーマ ガーデン。 1000種類の植物が季節ごとに咲き変わる「銀河庭園」、アルパカや ヒツジが暮らす「みどりの牧場」がある。