銀座一丁目新聞

 

花ある風景(555)

 

並木徹

 

日本アイスランド協会が25周年を迎える

日本アイスランド協会は今年10月14日、創立25周年を迎える。協会の今年の総会が開かれた(3月14日・東京品川プリンスホテル)。この総会で新会長に衆議院議員土屋品子さんが就任、さらなる飛躍を期することとなった。現在個人会員149名、法人会員43社である。初代会長は作家・渡辺淳一さん(16年間・昨年4月30日死去)、2代会長は元スポニチ役員(元スポニチ推進事業本部長)脇田巧彦さん(9年間)であった。この間、協会の会報「オーロラ」も47号の発行を重ね、数々の事業を展開、日本とアイスランドの親善友好に尽力してきた。待望の日本大使館も昨年、首都レイキャッビクに設置された(志野光子大使)。総会では国連の世界防災会議に来日中の Ögmundur Jónasson内務大臣が飛び入り参加、挨拶された。
この25年間、日本アイスランド協会は濃淡の差はあるもののスポニチが主導で運営してきた。外国との友好親善事業を新聞社がやるのはいささか筋違いの感を否めないが大統領は女性、協会の会長は著名な作家であればスポニチのイメージとして極めてよく、部数増も大いに期待できるとして踏み切ったものである。それなりの効果はあった。今回、日本アイスランド議員連盟の会長も務める土屋品子さんにバトンタッチするのは当然の成り行きかもしれない。
会員総会後、相田南穂子さんが演奏する「リード音オルガン演奏」を楽しんだ。「砂山」(作北原白秋、曲中山晋平)には会員一同聞きほれてしまった。リードオルガンは明治・大正・昭和時代小学校に備え付けられて日本の音楽普及に貢献した。相田さんはリードオルガンによるソロ、アンサンブル、CD録音などの活動を行っている方である。
協会の今年の事業は5月14日から20日まで「アイスランドツアー」を実施する。今のところ参加者は12名。志野光子大使、ヴィグディス元大統領の表敬訪問、2011年にチョルトンニ湖畔に植樹した桜の下で花見の宴を行う。また10月14日前後に創立25周年の記念事業を行うことになっている。なお出席会員に渡辺淳一さん最後の著書『仁術先生』(集英社文庫・2014年9月25日発行)がお土産として配られた。