2014年(平成26年)3月10日号

No.603

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茶説

私の「失望」と「希望」

 市ヶ谷 一郎



 靖国神社に安倍首相が参拝され、アメリカは失望したとのこと。日本の配慮が足りないと思ったのであろうが、内政干渉、黙っていてくれればいいことだ。アメリカの要人がさきに千鳥ヶ淵墓苑参拝をし、気を使ったのにと言いたいだろうが、私はそんなアメリカの無理解に大いに失望した。参拝は危険なナショナリズムなのか。こんなことで日米韓同盟が破たんするような軽薄なものなのか?アメリカ永住の義弟からも、早速、日本人としてオバマに失望したとの電話がある。アメリカは首相参拝が中国を利すると言うし、韓国や、中国が盛んに口撃しているが、靖国参拝しなくとも、次から次と因縁を吹っかけられ、国交正常化は難しいのが実情ではないか。日本の身にもなっていただきたい。

 また、アメリカ国内に慰安婦の銅像が建つという。いくら韓国系米人が多いからといってあまりにも非常識。中国ハルピンには旧朝鮮総督伊藤博文を暗殺したテロリストの記念館があり、碑が建つという。建てる方は言わずもがな、建てさせる方もどうかと思う。地元在住日本人の抗議は当然だ。

 産経新聞1月21日号によれば中国報道官は、相変わらず安倍参拝に関連付けて、「歴史を適切に正視して反省し、問題に関する誤った立場を修正するよう、日本側に要求」と。一方、韓国側の立役者は、愛する母に続いて、陸軍士官学校第57期生相当(日本の士官候補生と一緒に教育を受ける)の満州国軍官学校予科主席卒業の父を、同胞のテロリストにより殺害されたお気の毒な悲運の方のお嬢様。ご心中はお察しするが、ご不満を日本に矛先を向けられて、よその国まで行って悪口を言われては困る。父上はそんな教育はしなかったはずだ。韓国は第二次大戦では同胞、つまり同じ国民であり、お互いに戦っていない。しかも、韓国独立後の後始末は、敗戦後の食うや食わずの日本が必死になって賠償をして決着済み。以後は、隣組として、仲良く助け合わなければならない。

 風聞によれば、韓国人の恨みは1000年といわれる。では、「元」(げん)の手先になって壱岐、対馬、北九州を蹂躙し、無辜の住民を含め殺戮の限りを尽くした蒙古襲来(1274〜)では、朝鮮高麗への日本国の恨み(?)はまだ260年ばかり残っていることになるが、どうなのか。今も北九州には高麗と元の戦死者を手厚く葬った塚が処々にあるのをお判りか。変な人形を外国で公衆の面前に建てるとは、今までそんな国があっただろうか?海千、山千のお国の方へ顔を向け、仲良くするのも一案かも知れぬが、万一はしごを外されたらどうなさる。その時、同盟を結ぶわが国は「知らないよ」では、済まされない。

 先般の急を要する小銃弾融通の日本政府特例の一件、援助するのには日本の国情、特に憲法以下諸法律しばられ、大事(おおごと)なのだ。お国のプライドもあるだろうが現地指揮官の要請や感謝のテレビ電話の放映があったにもかかわらず、反対にご承知のごとく、意外にも政府の返事は感謝のカの字もなく、唖然とした。世の中は旨くいかぬものだ。

 私は夢を見る。朴お嬢様が父上のご縁で国交を温め、ともに日米と手を結び軍事同盟を強固にするよう努力される方がどのくらい賢明か日を見るより明らかではないか。日本だって、日本の軍事教育を受け、みごとな韓国、強い韓国軍を作られた朴さんのお嬢様が苦境を乗り越え、立派に成人されたのを見て、好感こそすれ、決して粗末にはしないはずだ。それに引き換え、中国に顔を向けているけれど、さきの朝鮮戦争で実質の中国軍(義勇軍と称した)に北朝鮮の援軍として侵入、国土蹂躙された苦難をお忘れではないはずだ。

 中国の尖閣列島対応は?韓国が実効支配中の竹島は? 「歴史を適切に正視して反省し、誤った立場を修正する」。 日本も全く同感。

(参考)「竹島、尖閣」近海は豊富な漁業資源のほか、近年石油・メタンハイドレート等の燃料資源が海底に存在しているのが判明後、問題にされる。特に竹島は軍事的に北朝鮮から一番遠い島の一つ。

「朴正熙韓国(5〜9代)大統領」現朴大統領の父君、日本名高木正雄、満州国(現在の中国東北地方)軍人として満州・日本国に忠誠を誓った品性高潔、近代韓国を隆盛にした俊才。だが、青年時代から大韓民国独立を心に秘めてはいたという