2012年(平成24年)12月1日号

No.557

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茶説

選挙は無党派層が決める

   牧念人 悠々 

 12月は選挙の季節。街を行く各党の立候補者の宣伝カーがかまびしい。16日に審判が下る。各新聞の世論調査によると多少の違いがあるが自民党の支持率がトップで118の現有議席を大幅に伸ばす。自民党が第1党から転落したのは結党以来54年ぶりであった。今回は『混乱と停滞の政治に終止符を打つ』と勢いが良い。200議席は超えるであろう。民主党は242議席から半分以上までに議席を減らし100議席を切るであろうといわれている。日本維新の会の『中央集権体制の打破』は有権者の心に響く。石原慎太郎代表・橋下徹代表代行の知名度も高い。石原代表は昔「生まれつきそうなのか、ぼくはどうも物事の突破口を作る時のドリルのノミ先みたいな役割ばっかりで・・」と発言している。今回もドリルの先の役割を果たしている。そこへ“卒原発”を掲げて嘉田由紀子滋賀県知事の『未来の党』が旗揚げ、これに「国民の生活が第一」《小沢一郎代表》が合流、第三極の流れは渦巻き状態になった。『未来の党』が意外な健闘を見せるかもしれない。

 それにしても民主党は3年前の選挙(2009年8月30日)で『政権交代。国民生活が第一』のキャッチフレーズで大躍進を遂げたのに今や統治能力の無さをさらけ出して3年前の勢いはない。とりわけ鳩山由紀夫元首相の政界引退は哀れと言うほかない。

 各政党の立候補者の当選のカギを握るのは実は40%にものぼる『無党派層』である。これが選挙通でも読めない。『どっと入りどっと流れて行く』とその時々で微妙に変化してゆく。そして微妙なさじ加減をする。朝日新聞によると(11月26日)無党派層の比例区の投票先は自民党13%、日本維新の会8%、民主党4%である。これを見ると時代の流れは国民が安定した政治を望み、官僚政治打破、地方分権などシステムの変革を希望していることがわかる。年末には安倍晋三内閣が誕生する。だがそうすっきり行くかどうか、無党派層がなす“微妙なさじ加減”一つにかかっている。

 『政治の季節 嵐呼ぶ 師走かな』悠々