2012年(平成24年)10月20日号

No.553

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茶説

後期高齢者の日本縦断23時間53分

   湘南 次郎

 他人の楽しい旅行の話しとか、写真を見せられるくらい苦痛なことはない。これは、後期高齢の夫婦の意地で書いているとご寛容のうえ、ご笑覧のほど。

 産経新聞平成23年9月24日の記事「稚内―→鹿児島1日で縦断に成功」東京都東久留米市のトラベルライターSさん(47歳)がギネス世界記録に申請との記事が出た。早速インターネッで「路線」で調べたらなんと、一日24時間より7分早くこのコースを、だれでも完走出来ることを発見した。ムラムラと筆者夫婦の旅行好きと、時刻表マニアが頭をもたげた。ちなみに、小生86歳、妻83歳合計169歳だ。じつは、毎年1〜2回JRフルムーンプランの7日間か、12日間を利用し日本全国乗り放題をやっている。一回で稚内から長崎とか、富良野から鹿児島とか、釧路、根室から宮島、天橋立とか、札幌から由布院とか、グリーン車も使え、JRさんには申し訳ないが、最大限利用し、なるべく駅近くの大浴場のある一般的なホテル、寝台車利用、途中一旦自宅に泊るなど金のかからぬよう工夫を凝らし、沿線の名勝旧跡見物を織り込みながら、ある時はレンタカーを利用し(なぜか妻が8割は運転)旧婚旅行をしている。かつては、ゴルフをやりながらのドライブ旅行(九州を除く日本全国、フェリーも利用)も、この数年、残念ながら財力・気力・体力の老化で、JRに切り替え、今回は、平成24年10月1日〜7日までの1週間。目玉は24時間以内日本縦断、あわよくば、日本最年長夫婦の記録に挑戦する大それた計画になった。自宅より東京―新青森―札幌(泊)―釧路―知床斜里(2泊)―網走―旭川(泊)―稚内―札幌(車中泊)―新青森―東京―博多―鹿児島中央のコースだ。

 10月1日、出発の早朝、台風17号到来、海からの潮風で、よなかに植木鉢、日除けが吹っ飛び、車や木の葉はベトベト、清水で洗浄、ろくに寝られず気をもみながら車を呼んで辛うじて出発するハプニングもあったが、予定通りの日時で、コースを消化し、無事5日昼、稚内へ到着した。

 平成24年10月5日、16:51稚内駅出発、特急、寝台などを乗り継ぎ、翌6日、16:44鹿児島中央駅到着。所要23時間53分。全行程3070`、日本縦断24時間を切る行程を踏破した。

 やれば出来る、高齢夫婦では余り類のないことと自負し、これが、高齢者の方がたの元気づけになれば良いと思う。おまけに知床半島周遊(羆・鹿・狐出没)185`、レンタカー(家内が運転)、最後に新装なった東京駅ライトアップ見物のおまけまでつけて深夜帰宅、目いっぱいのフルムーン、良く遊び、はい、ご苦労さま!

 万一のため、各車両の車掌さんにサインをいただき、証拠写真もタップリ撮ってきた。まだまだ元気、夫婦いつまでも幸多かれと祈るのみ。

 

 

2012.10.5稚内駅

10.6鹿児島中央駅