小学校の通学コースの夢をみます
| 新山 恭子 |
今回の夢相談相手は、埼玉県川越市のT・Sさん、女性で56歳。
- T・Sさん 『ここ五年の間、年間三回ぐらい見ている夢。奈良県の景色。私が小学校三、四年生のころの通学コースで、山や墓がある。その道は歩くのが大変でつらかったが、夢の中では花が咲き、きれいな景色の中を歩きながら「また、同じコースを歩いているな」と思っています』
- 新山さん 『小学校のころの通学の風景に立ち戻らせ、心理を補っているものと考えられます。
ホームシックという症状は、留学をしたり、家を遠く離れると、前の環境が恋しくなり、ひどい時には頭痛、食欲不振、神経症などを引き起こす場合があります。元の環境に戻れば当然、症状はなくなり身心ともに安定します。私たちは、心のふるさと的な風景やイメージをそれぞれ心の奥に持っていて、そこに帰っていく自然な働きが夢にある、というのがユングの考えです。
周囲に合わせて我慢をし、思うようにいかないのが現実です。気落ちした時や疲れた時に自分らしく生きていた時代、ほっとした場所に夢が連れていってくれるのでしょう。夢の中で懐かしい風景を体験」し、心が深呼吸すると私たちはエネルギーを活性化できます。夢を意識していくと、現実と夢の橋渡しがスムーズになり「疲れているな」と自分の姿を客観的に見ていくことができます』
★新山 恭子(にいやま・きょうこ)1948年(昭23)12月21日、東京都生まれ。東亜国内航空(現JAS)客室乗務員として勤務した後、秋山さと子氏に師事しユング心理学を研究。現在は産能大学経営開発本委嘱講師を務めるかたわら、ドリームコンサルタントとして講演、研修などで活躍。ラジオ日本「新山恭子のドリームトーク〜夢はあなたへのメッセージ〜」(日曜後5:35)のパーソナリティーとして出演。
読者の皆さんの夢を募集します みた夢の話を手紙かはがきにできるだけ詳しく書いて、郵便番号、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を記入のうえ、〒104東京都中央区銀座1-5-13仰秀ビル6F 一ツ橋アーツ「ドリームトーク」係へ。電子メールの応募も受け付けます。