2008年(平成20年)9月20日号

No.408

銀座一丁目新聞

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山と私

(48)
国分 リン

−友が感動・素晴しかった夏山縦走「燕岳から常念岳

 スポニチ登山学校の毎年11月初旬、北アルプス燕岳へ、何度か参加した。5月や夏にもこの山を登った。ここなら友を案内できるかなと、企画し誘った。
Kさんは山形朝日連峰を一緒に登り、ヒメサユリの中の笑顔が素敵、山が大好きながら家族のことを第一優先に忙しい。「この夏、山へ誘って」の彼女の願いを果たす。エーデルワイスクラブの仲間でまだ一度も北アルプスへ登っていないMさんを誘い、3人で出発。天気予報は晴れ、まずは安心である。
 8月1日(金)穂高駅からタクシーで中房温泉脇の登山道入り口1462mに
11時半到着、ストレッチをし、準備を整えて、標高差1200mのアルプス三大急登の一つ合戦尾根の始まりを樹林帯の中、第一ベンチ、第二ベンチの急登を過ぎると、ダケカンバが見られ第3ベンチ、富士見ベンチを喘ぎ登る。合戦小屋へ着き、名物のスイカにむしゃぶりつく。皆家では絶対にしない食べ方に大笑い。美味しかった。自分達のペースで登るから先に登っての声に燕山荘へ16時半まで到着したい気持ちが強く、道も迷いやすいところがないので先に登る。
尾根に上がるが今日は槍の穂先が見えず残念。燕山荘が姿を見せたが、ここからが頑張り処と気を引き締めて登ると到着16時半。受付を済ませザックを置き、KさんMさんを迎えに戻ると、元気な顔が見え、安心し、Kさんのザックを背負い、燕山荘到着。友の登れたの笑顔に安心する。満員で屋根裏部屋へ通されたのは始めてである。やはり早めに決めて個室を予約しなくてはと、反省した。食事も5回戦ながら、赤沼オーナーのサービス、アルプスフォルンの音色に友は感激し、それをみて私も嬉しい。明日の予定を相談すると、お天気がいいので常念岳縦走がしたい。標高差はあまりないし、コマクサを見ながら歩きたいの希望を受け入れた。
 燕岳は北アルプス入門コースながらとにかくシニア世代が多いのに驚く。
 8月2日(土)ご来光をと屋根裏部屋で荷物を整理しザックや靴を持ち1階に降り、4時50分展望台で待つと雲海の間から真っ赤な太陽が次第に顔を覗かせ、一瞬一瞬色を変え、周りの色の表情を様々にしている。ここでも太陽の偉大さを感じた。朝食後「燕岳」2763mへ、風化した花崗岩の奇岩や、ちょっと終りかけたコマクサの群落に歓声が上がり岩をよじのぼり頂上へ、6人が登れば一杯ほどの場所でしばらく眺望を楽しむ。ここで座名がすらすら出ないのが残念。8時半に燕山荘へ戻る。Kさんのザックがなぜ重いのか、次々行動食と元気が出るニンニクワインや、梅エキスまで入っている。私のザックに行動食を移し少し楽になってもらう。ニンニクワインは休憩度に皆で飲みお陰でMさんは元気になると喜ぶ。稜線上を気分よくコマクサがピンクの絨毯を敷いたような斜面を見ながら歩く。従者のように槍ヶ岳を近くにみながらである。蛙岩を巻き大下りを歩き、後ろを振り返ると今歩いてきた稜線や燕山荘が小さくなっていた。平坦な道を歩くと唯1の鎖場を注意して降り、少し行くと槍ヶ岳の分岐に着いた。ここから大天井岳へのゴロゴロ岩の登りが始まり、下山してきた人に、「あそこに雷鳥の親子がいますよ」と教えられ登っていくと会えた。5羽の雛と親が直ぐ傍にいた。雷鳥も見たと友は大喜び。大天荘へ12時到着。ここから10分で大天井岳2922mを登り、槍ヶ岳を満喫し、いよいよ常念小屋を目指して中大天を通り、東大天井の道標で休憩、ここからカールの花畑の中、広い稜線が四方に見え大きな常念岳も前方にみえた。槍ヶ岳・穂高連峰の眺望を楽しみ、横通岳までくると常念小屋の赤い屋根が見えた。「ここからは先に降りて受付をしておくね。」注意して常念乗越へ到着。多くのテントとベンチに溢れる人に驚いた。聞けば収納人数300人のところへ400人を超える宿泊客で何と食事は7回戦?で21時までかかると聞いた。呆れるほどの混雑ぶりだ。幸いに布団2枚に3人、充分に眠れた。
 8月3日(日)常念小屋2450mへ荷物を預け、常念岳2857mへ登る。岩がゴロゴロなのでゆっくり1時間半かけて登り、頂上で大感激360度の眺望で記念撮影。友は登れたと感無量のようだ。こうゆう感激を忘れてはいけない。
下りは登りのきつさと違い石を落とさないように慎重に小さいステップで楽に降りることを心がける。9時半常念小屋へ。タクシーを2時に予約し、一の沢へ下る。急坂を下ると広い河原にでた。美味しい水場で休憩し、川を何度も渡り返しながら途中のベンチで休憩を取りながら樹林帯の中をひたすら山の神様目指して下りた。「タクシーの予約時間に間に合わないといけないから先にいくね。」ひたすら降りたら、タクシーが待っていた。事情を言って後の時間の人に譲り、2時半にしてもらう。最後にMさんを迎えに戻りこの山行を無事に終えた。「この夏の最大のイベント、苦しいだけ、素晴しい高山植物たち、雷鳥にもあえ、自分が良くがんばれたし、とにかく印象深い山行でした。」と帰りの電車での話しに、疲れもとれた。
 リーダーになることは、充分な調査と参加者の足前と精神力、弱い人のフォローと、自分に余裕が無いと出来ないと、つくづく教えられた山行であった。