2008年(平成20年)5月20日号

No.396

銀座一丁目新聞

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山と私

(43)
国分 リン

−雨の7期生足慣らしの山「扇山」は碇草の花盛り

 雨がしとしと降る中、ピンクの花の株があちこちに浮かんでいるようだ。
こんなにたくさんの碇草が咲いているのを見るのは始めてである。これで
雨の扇山に満足である。
 スポニチ登山学校7期生15人に久しぶりの旧交と7月の集中山行の足慣らしのため呼びかけたが、参加申込は発起人H氏・K氏と私を除く2人だ。
が、雨のため結局3人で最初の計画の高畑山から君恋温泉がある「扇山」へ変更をした。
 中央本線とりさわ駅から傘を差して歩き出す。ゴルフ場周囲のアスファルト道を登り、梨の木平の登山口に着く。管理棟や休憩舎がありここで休憩。
雨は降り続き、山道はひっそりとして私たち占有の山、道はふかふかと程よい傾斜で歩きやすい。水呑み杉を過ぎると地図にないつつじ園への道が出来ていた。観にいこうと横道に入ると、山つつじのトンネルが出来ていたが、まだ蕾が多い。でもなかなかだ。もとの道へ戻り一息で大久保のコルの稜線へ出た。霧が立ち込め1m先に歩く姿も見えず、頂上到着「扇山1138m」富士の展望は望めない。広い頂上は私たち3人、ゆっくり昼食を取り山談義に盛り上がる。
 急坂を滑りそうに降りる。三境を過ぎた頃君恋温泉の大きな看板が目に入り、雨の中急いで下る。ふと黄色の花が目に飛び込んできた。雨に濡れキラキラと金色に輝く美しい花「キンラン」である。夢中でシャッターを何度も押した。
家に帰り「春の野草」で調べると新緑の雑木林の下に入れば、どこでも普通に見られたこの花も激減した。と書いてあった。やはり珍しくなった花なのか。
 また看板が建てられて20分程、崖崩れで新しいハシゴが付けられ大滝不動が祀られ、そこから10分程で犬目峠にある普通の民家が君恋温泉であった。雨は相変らず降り続いていた。葛飾北斎がこの犬目峠で「富士山」を書いたと伝えられ、晴れていたら富士が見えたかなあ。
 K氏は100Kgの体重をダイエットにサイクリングを取り入れ10Kg落とし軽々と楽しそうに歩いている。これからも努力して山を楽しく歩けるようにしたいと話していた。登山学校を通して知り合えたカメラードは1年ぶりの山行でも安心して歩けて、楽しいのは、自然を相手にお互いの体調を気遣いながら3年間も共に苦楽を体験したからと思う。

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