2007年(平成19年)4月1号

No.355

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(109)

―桜花賞の話題― 

  桜の季節。花はやや散り始めていたが、満開といっていい。その中で行われる3歳牝馬のクラシックに、「桜花賞」の名はふさわしい。いいレース名だ。よくぞ名付けたものだ。生涯に1度しか出走できないレースだから、出走した18頭にとっては、文字通り晴れ舞台だ。折から4月8日は選挙の日で、東京都知事選も行われた。こちらのほうは優勢を伝えられた候補者が当選し、次点は意外な大差をつけられた。競馬ふうにいえば、「1番人気の順当勝ち」というところで、面白味はなかった。
 一方、桜花賞のほうは、もっと緊迫感があって盛り上がるものがあった。実績一番のウオッカが1番人気に推されたのは当然として、これが2着に敗れた。勝ったのは、前走チューリップ賞でウオッカのクビ差2着に敗れたダイワスカーレット(3番人気)。直線で早めに抜け出し、追いすがるウオッカに1馬身半の差をつける見事な勝利だった。
 優勝したダイワスカーレットの母はスカーレットブーケで、91年の桜花賞4着。姉ダイワルージュは01年の桜花賞3着。今回、母姉の無念を晴らしたことになる。兄(半兄)に昨年の皐月賞馬ダイワメジャーがいるから、もともと血統は優秀といえる。
 記録を付け加えると、安藤勝己騎手(47)は昨年のキストゥヘヴンに続いて桜花賞連覇で、自身が昨年記録した桜花賞最高齢Vを更新した。JRA通算700勝目(史上39人目)。また、ダイワスカーレットの松田国英厩舎には、3歳牡馬のフサイチホウホーがいて、皐月賞でも有力視されている。そちらのほうも話題になりそうだ。

( 新倉 弘人)

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