2006年(平成18年)11月10日号

No.341

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(96)

―豪州で日本馬の快挙― 

 11月7日に行われたオーストラリアのメルボルンカップ(GT、芝3200メートル)で、日本馬のデルタブルース(角居厩舎)が優勝。2着も日本馬のポップロック(角居厩舎)で、日本馬がワンツーを決めた。メルボルンカップはオーストラリア最大のレースといわれ、日本馬が優勝したのは初めて。しかも1、2着というのだから、日本競馬の実力を世界に知らしめたといえそうだ。フランス凱旋門賞のディープインパクト問題を払拭するところまではいかないが、それでも日本馬の快挙には違いない。明るい話題とはいえそうだ。
 レースではデルタブルース(岩田騎手)が直線で早めに先頭に立ち、残り100メートルで外から迫るポップロック(オリヴァー騎手)との激しい叩き合い(鼻差)。3着馬に4馬身半差をつけるマッチレースだった。勝った岩田騎手は公営園田から今年3月にJRAに移籍したばかりで、名手と知られるオリヴァー騎手に競り勝ったのだから、喜びもひとしおのようだ。
 ところでオーストラリアでは、日本馬がワンツーを果たしたことで、「外国馬の参戦に歯止めをかけるべきだ」という声も出ているという。将来、外国馬の参戦が増えることを想定し、危機感を抱いているようだ。確かに近年の日本馬の海外での活躍は目覚しい。今年だけでもハーツクライが3月のドバイシーマクラシック、コスモバルクが5月のシンガポール航空国際Cを快勝。またヨーロッパでは、ハーツクライが7月の英キングジョージY世&クイーンエリザベスで僅差の3着に入っている。それが今回は豪州で最も歴史のあるレースで日本馬が初優勝。しかも1、2着独占だから、そのショックも大きかったようだ。いずれにしても、思わぬところで日本馬が評価されたものだ。次回の出走予定は有馬記念のようだから、また話題がひとつ増えることになりそうだ。

( 新倉 弘人)

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