2006年(平成18年)7月10日号

No.329

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(85)

―騎手の不正、制裁― 

  7月1日(福島5日目)、ちょっとした事件があった。5レースの新馬戦で、ショウワモダン(大野騎手)が斜行して外のヨシノトップラン(江田照騎手)の進路を妨害。あおりを食ったヨシノトップランは落馬こそしなかったが、最後方からレースを進めることになった。このような場合、妨害した側の騎手に何らかの制裁が科せられることになっており、過怠金のケースが多い。ところが、今回の場合は軽く、「戒告」で済んでいる。そのあたりの判断基準など、ファンには納得しかねるものがある。
被害を受けた江田照騎手は、余程腹に据えかねたのだろう。レース後、検量室で大野騎手を蹴ってしまった。そのため江田照騎手は、「他の騎手に対して粗暴な行為に及んだ」として7月2日から7月8日まで「騎乗停止」の制裁を受けることになった。暴力行為はまずいが、フェアとアンフェア、さらに制裁の問題について考えさせられるものがあるようだ。問題の大きさも性質も異なるが、英国では騎手の不正問題が起きている。キーレン・ファロン騎手(41)が、八百長にかかわった容疑で起訴された。これに伴い英国競馬を統括するHRA(ホース・レーシング・オーソリティ)は、同騎手を騎乗停止処分にした。司法の判断があるまで、無期限の騎乗停止になる見通しだという。
        レースには、表のレースと裏のレースがあるようだ。

( 新倉 弘人)

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