2006年(平成18年)5月10日号

No.323

銀座一丁目新聞

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競馬徒然草(80)

―「武」抜きでは語れない季節― 

 「武がまた勝ったね」「一体、どうなっているのかね?」
こんな会話が挨拶代わりに交わされるこの頃だ。「武」とはもちろん武豊騎手のこと。NHKマイルCで、T,2番人気の馬を蹴散らし、鮮やかに勝ってしまった。「また買ってしまった」という言い方もおかしいかも知れないが、「また」と言いたくもなる。
 1番人気のフサイチリシャール、2番人気のマイネルスケルツィがともに消えただけでなく、6着と10着という惨敗の始末だから、驚きを倍加させた。だからこそ、ゴール前で抜け出した武豊(ロジック)の鮮やかさが強烈な印象を与えた。付け加えれば、2着も人気薄のファイングレイン(9番人気)、3着キンシャサノキセキ(6馬人気)だから、馬連でも6110円、3連単はNHKマイルC史上最高配当になってしまった(20万1600円)。
 武豊騎手は、97年シーキングザパール、01年クロフネに続き、このレース3勝目。芝マイルのGT最多勝利を11に伸ばした。
 このNHKマイルCに続き、東京競馬場では5月14日ヴィクトリアマイル、5月21日オークス、5月28日ダービーと、5週連続でGTレースが続くが、武豊騎手抜きでは語れそうもない。明るくない話題の多いこの頃だから、しばらくは武豊の話題に眼を向けるのもいいように思われる。
青葉の季節は、競馬の季節でもあるのだろうか。

( 新倉 弘人)

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