2005年(平成17年)9月1日号

No.298

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茶説

「小泉続投」75パーセント

牧念人 悠々

 9月11日は総選挙の投票日である。政界の新地図はどうなるかー米大手証券のリースマン・ブラザーズは9月11日投票の衆院選挙で自民公明が過半数を獲得して小泉政権が存続する確率を75%とするリポートを発表した(8月26日産経新聞)。本紙も8月20号茶説で「自公 で過半数(241人)確保する」と書いた。在日16年の同社アジア担当チーフエコノミスト、ポール・シェアードさんはこう分析する。「小泉政権存続のカギを握る反対派は二つの政党を作ったに過ぎず、少数にとどまった。50年間政権の座にあった自民党だけに耐久性の強さが示された。一方、民主党は総選挙を郵政民営化の是非を問う国民投票にしたてた小泉さんの明快な姿勢に、あいまいなメッセージしか発しえなかったため埋没してしまった」というのである。自民党が独自に実施した世論調査(8月22、23日)でも自公で250台(解散時自民党249人、うち造反者37人、公明党34人)を獲得できる予想が出た。民主党は民間調査会の調査で「明日選挙があったら150議席(解散時民主党・無所属クラブ176人)しかとれない」ということであった(8月26日朝日新聞)。選挙は水ものという。どうころぶかわからない。有権者の40パーセントの無党派層の投票行動で決まる。この無党派層の票はどっと流れてどっと出てゆく奇妙なものである。そして日本の進路に微妙なサジ加減をする賢明さを持ち合わせている。
 新聞報道を見ていると、新聞記者は自民党に意地悪である。政権党だからそのぐらいの気持ちがあっても良いのかもしれない。とりわけ気になったのは自民党から立候補した女性たちに対する評価である。政界へ進出する女性が少ないのだから大いに持ち上げるべきだと私は思う。列国議会同盟の統計で下院の女性議員の割合は186ヵ国中日本は101位と言うのだから問題にならない。与党であれ野党であれ女性の議員実現を歓迎する。そうすれば日本の政治は今よりはよくなる。人物評の書き方は「7ほめて、3けなす」を良しとするが日本の女性に対する人物批評の場合8対2ぐらいが国情に合っている。いずれにしても初めての「改革に対する国民投票」である。9月11日は歴史的な日になるであろう。

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