2004年(平成16年)8月1日号

No.259

銀座一丁目新聞

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花ある風景(173)

並木 徹

 

    愛を占う「タロットカード」

 劇団「ふるさときゃらばん」を主宰する大内義信さんから先日、写真家の富士原美千代さんを紹介された。そのあと、相談があるというので銀座の事務所に訪ねてこられた。風景を専門に撮る写真家と漠然と考えていたが、そうではなくて、自分が作った愛の占いの「タロットカード」を紹介して欲しいという話であった。カードといってもなかなかの芸術作品である。
持参された写真は22枚(タロットカード)。いづれもきれいな写真だが、ちょっと不気味な絵柄である。富士原さん自身は「この絵柄から不思議な力を吸収してほしい」と願っている。
 タロットカードは歴史のある占い専用カードで、現存するのは紀元1390年のものである。日本でいえば後亀山天皇時代で、五山文学が花開いたころである。アレキサンドリアの時代から使われているこのカードは絵柄的にも不思議な魅力を持ち、カード自体が持つ奇妙なパワーは時として政治経済など大きな物事を決める重要な役割さえになったという。占いが政治など大切な場でも用いられることは日本でもあった。神功皇后が新羅征討に出かけたときの話である。その征討が神意にかなうか川に釣り糸をたらして魚がつれるかどうかで試したのである。見事、アユがつれて日本軍の士気が大いにあっがったと伝えられている。
 現代は占いブームである。今回若い女性のために簡単でわかりやすいカードを作って日常的に自由に使って頂こうというわけである。そのひとつの試みとして写真展の開催を企画している。興味のある方はTEL 03−3711−8808 FAX 03-3711-8823へ連絡されたい。

 

 

 

 

 

 

 

(上:The High Priestess
左:The Fool)

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