2004年(平成16年)1月1日号

No.238

銀座一丁目新聞

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安全地帯(65)

−真木 健作−

         石畳休みつ上がる初詣  意久子

 昨年の1月の兼題「初詣」に意久子さんはこの句を寄せた。昨年12月の「雪」にはお孫さん達が作った雪だるまを詠んだ俳句を投稿した(1月10日号「銀座俳句道場」に発表の予定)。しかも写真付(記事に添付)である。添えられた手紙には「雪だるまは昨年(註、2002年)、孫の三男優太、長女朋子 が我が家の屋上に作りました。目の筆は竹の部分を差し込むのに雪を棒でかき出したそうです。鼻はみかん、口は紐、下のボタンはペットボトルの蓋です。母親に手袋をダメにしたと叱られたそうですが、母親が写真をとってありました」とある。
 銀座俳句道場は今年で4年目を迎える。50名いる同人のうち毎月の投句は35人ぐらいである。ほとんどがEメールで送られてくる(FAXは8名)。ネット上の俳句のやり取りだからほとんどの方はお顔をしらない。それでも時々メールやFAXで近況を知らせてくださる。それが大変楽しい。
 「4月から友達の勧めもあって幼稚園に副園長として務め始めました。毎日忙しくて俳句を作るのも大変です。ゆとりがないのですね」といって一句送ってきた方がいる。「四葩かなふるさとの駅なくなりぬ」(よし子)よほど忙しいと見えて6月以降投句がない のが残念である。
 「七夕や心酔わせる夕化粧」と歌った方江さんは「稲穂が出そうになっている田や杉林はふるように蝉が鳴いていて少し淋しいような気持ちになりました」と長岡京のただすまいを知らせてきた。
 俳句道場を開いているというので友人や未知の人からも俳句が送られてくる。俳句の友の輪は広がるばかりで、切磋琢磨もできて嬉しい。

 朝涼しもうひと眠り 共白髪    竹内善昭

 稲掛けに夕陽かかりて秋深し   紺野浩一

 待ちまちし便りうれしき秋の宵  たまえ

 元旦や愚痴を申さず候なり     悠々

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