2001年(平成13年)1月1日号

No.130

銀座一丁目新聞

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水戸育児便り(2)

大鹿 朋子

 芹さん(※一ツ橋アーツの芹沢さん)、芹さん、今回は「初めての入院生活」です。

 入院先は水戸市ではかなり有名な個人産院。病室もペンション風で全室個室(部屋は広く、家具は籐)食事も美味しいと評判の病院です。

 脳天気な私は早く入院したいとワクワクしていました。

 でも・・・そこには大きな落とし穴がありました。

 この病院のモットーは「自然分娩・母子同室・母乳」という3本柱です。

  看護婦さんに「ハーイ、1から数字を数えて」といわれ「1,2」(本当に1.2までしか意識がないのです。笑い)と数えたら意識のなくなった私が目覚めたのは手術から約2時間後でした。

お腹は痛いし、なにやら身動きもできず、尿管や酸素マスクに点滴・・・帝王切開???

 手術と聞いてもかる〜く考えていたのに〜!!!

 それから、4日間点滴と尿管に悩まされ・・・一歩も歩けず、ベットの上の生活です。

 美味しいと評判の食事も・・・なんと<コツプ1つパイのおもゆ>。それも・・・手術前2日間なにも口にできず、その後4日間も。つら〜い!!

  でも、入院生活でこの4日間が天国だったのです。5日目からは赤ちゃんがやってきました。ワクワクドキドしながらの初めての対面。(なんとこの日まで赤ちゃんに合わせてもらえなかったのです。・・・なんせ生まれた時は眠っていましたから)

 <ちっちゃ〜い>と思っていた瞬間。看護婦さんから「はい、お母さん抱いてみて・・・」

 私の頭の中は????印でいっぱい。こんな小さな赤ちゃんどうやって抱くの・・・と思っているうちに無理やり抱かされ、オムツの交換・母乳の与え方・ミルクの作り方・哺乳瓶の扱い方・・・・等等等。すべてを説明して「大丈夫ですよ。がんばってください。お母さん」とソソクサと部屋を去っていく看護婦さん。部屋に残された2人(赤ちゃんと私)。

そうなのです。この日から子育て戦争が始まりました。朝9時から次の日の朝7時まで22時間同じ病室で過ごすのです。3時間ごとの授乳、オムツ交換、赤ちゃんが眠っている間のオッパイマッサージ(悲鳴をあげたくなるほどいたいのです)沐浴講習etc・・・休みたい時間には必ずといっていいほど講習会がはいってきます。<私の夢の入院生活はどこにいってしまったの???>そんな事も考えている時間も暇もありません。これが現実・・・なんですネ・・・。



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